(アイキャッチ画像がふざけててすいません…)
このHPを運営してて、もう何度も思い・書いてることなのですが、
薬学における「科学・化学」という科目の重要性を学生にどう伝えていくか…。
ということをよく考えています。
実際に、薬学生の科学・化学力は、劇的に衰退していると思うんですよね。
これは私が交流してきた、科学を得意とする薬学関係者の皆さんが、共通で思っていることのようです。
ここでは、基礎科目(物理、化学、生物)の重要性と、薬学生が何をすべきかについて考えてみます。
薬学における科学の重要性
例えば、幼稚園生に「英語勉強しよう!」といっても、幼稚園生はその重要性がわかりません。社会を知って、外国人と交流し、英語に触れて、世界に触れてからでないと、その重要性は見えてきません。
薬学の科学もこれと同じで、使える側と使えない側のギャップがあります。
少し前にtwitterでこんなやり取りがありました。
物理・化学・生物の知識は、薬学を学ぶ上で、知識と知識をつなげる接着剤になります。これがないと、非常にゆるく、ふわふわした知識になります。また、論文を読むときにも必要です。
化学については、生化学を理解するために必須で、実務では薬剤の配合変化を理解・予測するためにも活かせるでしょう
— 化学系薬剤師Takashi@博士・理系とーく・生物有機化学 (@TKurohara) 2019年2月26日
個人的に「なかなか良いツイートできたんじゃ?」と思います。
結論、「科学」ができると、論理的思考能力を獲得でます。さらに、知識をリンクさせることができるため博識に成れます。
「見えない形で使っています。」
なので、薬学生は騙された気になって、とりあえずやってみてください。
絶対力になります。基礎科目は裏切りません。
みんな重要性は何となくわかってる
自分が薬学生だった頃から、いろんな学生に聞いたこととして、
「大切なのは何となくわかる。」
「物化生を制する者は、国試を制すると言うし」
だけど、物化生を極めることなく薬剤師になっていきます。この問題は、勉強に本腰を入れるタイミングの影響だと考えます。
みんな、基礎科目の勉強を始めるのが遅すぎます。
6年で勉強を始める
基礎科目ができない人の典型的な例がこちら。
6年で国試のために勉強を始めると、1年しか時間が無いため、得点源となる薬理、病態、衛生の勉強を優先させてしまいます。
実習も経験してきていることから、現場に出て優先なものから勉強することがスタンスになってしまいます。
6年生の1年間では、間に合わせのような力しか得られません!
僕なりに1年間勉強法を考えた記事があるので良かったら読んでみてください。
物化生は薬学3年までに鍛えるべし
薬学部では4年でCBT、5年で実務実習、6年で研究と国試があります。
自分の自由な勉強に時間を割くことができるのは、1-3年生の間だけです。
CBTを機に、基礎科目をしっかり勉強しましょう!
1-3年生の夏休みや冬休みに、基礎系のテキスト何か一冊でいいので、読んでおくことをお勧めします。
それだけで薬学人生が激変します。
国試の配点が下がったからと言って気を抜くな
最後に気を付けてほしいことです。
薬剤師国家試験の基礎科目ボーダーが下がりました。
以前まで、基礎系は50%の得点率が必要でしたが、今は30%です。
おそらく合格率の確保だとは思うですが、決して「基礎系をやる必要が無い」というものではありません。
6年次の基礎系授業の量が減る大学もあるかもしれませんが、決して手を抜いてOKというものではないので真剣に基礎科目を勉強しましょう。
基礎なしでは、高得点は狙えません。
気を抜かずに、勉強を続けていきましょう!
読んでいただきありがとうございました。