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注射剤配合変化

【注射剤の変化】遮光が必要な注射剤一覧 光による分解の機構

注射剤って時々遮光しなければならないものや、あらかじめ遮光バッグに入っているものがあります。 国試でも出題されるので、覚えていたりはするのですが、ただの暗記って面白くありません。 そこで、注射剤の中の分解される成分について知見・考察をまとめてみました。 投与時に遮光が必要な注射剤輸液一覧   ビタミン剤 ビタミン類は光や熱で分解されやすいものが多いので注意が必要です。 ビタミン類の光分解 […]

【注射剤配合変化編】メイロン注の使い方。生理食塩水(生食)と混合できない理由

「メイロン注(炭酸水素ナトリウム注)を生食に希釈してはいけない理由は??」 という、1件の相談があったので、調べてみました。 この質問を受けたとき、薬局薬剤師である私は、普段注射剤は取り扱っていないこともあり、質問に即答できませんでした。 ですが、何も推測を立てないのはいかがなものかと思い、混合できない理由について推測は立ててみました。 「pHの変化で炭酸が遊離するのか??」と。 確かにメイロンは […]

抗真菌感染症薬ミカファンギン(ファンガード注)の遮光がなぜ必要か?その理由は?光による分解を科学的に考察

注射剤の分解の科学として、今回はMCFG:ミカファンギン(ファンガード)の光分解について調査&考察しました。 今回の情報に関して論文があまり見つからなかったので、インタビューフォーム(IF)からの情報と私自身の考察となります。 ファンガードIF Check Point!! ・真菌細胞壁1,3-β-D-glucanの生合成を非競合的に阻害 ・溶解は生食、ブドウ糖液OK! ・1時間以上かけて点 […]

集中治療室(ICU:Intensive Care Unit)で頻用される注射剤一覧の配合変化早見表

今回は文献の紹介です。ICUでよく利用される注射剤の配合変化早見表を作成した文献を見つけたので紹介します。 特にICUを持つ病院勤務の薬剤師であれば、データとして持っておくべき文献だと思います。 先に配合変化についてまとめている文献をリストします。 集中治療室における注射剤配合変化早見表の作成と有用性の評価 九州大学病院薬剤部 石田 茂ら 医療薬学 2016, 42(4), 286-294. IC […]

ダカルバジンの光分解生成物による血管痛と、遮光の必要性について

臨床でしばしば問題となる、抗がん剤の静脈内投与による血管炎の発生について科学的に考察してみました。 こういう問題があると何かと理由をつけて考えたくなるのが科学者の性ですね。 今回紹介するのはダカルバジンです。 ダカルバジン(DTIC)とは? 適応症:1. 悪性黒色腫、2. ホジキンリンパ腫、3.褐色細胞腫 用法: 1. 1日100-200㎎を5日連日静脈内投与、4週間休薬 2. ほかの抗悪性腫瘍剤 […]