乳癌

  • 2017年6月26日
  • 2017年6月29日
  • 病理

乳がんはひと昔前より、罹患者数が増加してきている癌です。
増加してきた理由としては、妊娠頻度の低下や食生活の変化などが挙げられています。

乳がんの予防と早期発見について

乳がんの疫学についてよくまとまっている雑誌があったのでリンクしておきます。

乳癌のリスクと予防ー疫学的観点からー
日本乳癌検診学会誌より

Check Point!!
・飲酒、肥満はリスクファクター
・やはり早期健診が大切

乳がんの予防に必要なこと

まずリスクファクターとの接触を避ける。ことです。

アルコールを多飲することや、肥満であることが乳癌発症のリスクを高めてしまいます。なので、これらの摂取は避けることが大切です。

ではどうすれば防ぐことができるかというと、予防にはイソフラボンが有効のようです!!イソフラボンは大豆に含有されているので、豆腐や豆乳を定期的に摂取することで予防できます。また大豆はダイエット効果もあるため、二つのリスク因子を下げることができます。

早期発見をするために

乳がんを含め、癌を治療するには早期発見を行うことが何よりも大切です。乳がんについてはステージ1であれば、90%を超える確率で助かります。しかしステージ4などであれば30%程度となってしまいます。

乳がんの検査といえば、マンモグラフィーですが、実は結構病巣が見落とされることがあります。発見はとても難しいのです。なので、定期的に受けているからと言って油断はしないようにしましょう。いろんな医者に検査してもらうことが大切です。

 

では、乳がんの科学的特徴を

Science Point!!
・マーカー!
・転移先
・ホルモン依存性腫瘍
・イソフラボンの薬理

乳がんとは、もともとは乳腺だった細胞が、癌化してしまったものなんです。

乳がんの生化学的マーカーとしてはCEA、CA15-3、HER2があります。CEAは腺細胞が産生するものであり、腺細胞がんの時に上昇します。HER2はすべての乳がん患者に出るわけではありませんが、これが陽性の場合、予後は一気に悪くなります。癌の増殖スピードが速くなります。

乳がんは、女性ホルモン(エストロゲン)に接触することで、増殖スピードが上がってしまいます。イソフラボンには、エストロゲンと同様の薬理活性があり、むしろ乳がんには適さないとの予測も上がってますが、実験結果としては乳がんに対する予防効果が報告されています。

私の仮説ですが、
・イソフラボンがエストロゲンよりも活性が弱く、適度にエストロゲンをブロックしているのか?
・イソフラボンが血中脂質の調整など、エストロゲン受容体を介さない効果で乳がんの増殖を抑えているのか?
が考えられると思います。
これについて書いているブログがあったので、リンクしておきます。大豆イソフラボンは乳がんリスクを上げる?下げる?