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(日本語) 【有機化学】共役二重結合とは?共役結合の種類・原理を解説

Sorry, this entry is only available in Japanese. 共役二重結合   その他の共役結合 超共役 超共役は、二重結合と単結合間で見られる共役結合です。専用の記事もあります→超共役とは?   スピロ共役(spiroconjugation) 一つ特殊な超共役を紹介しておきます。スピロ環でも超共役はあります。一般的な超共役が、p軌道に隣接した軌道間での相互作用になりますが、スピロ共役はπ共役系のLUMO軌道(二重結合の場合にはπ*)に、スピロ4置換炭素に隣接したHOMO電子が供与されます。   文献:J. Am. Chem. Soc. 1967, 5208–5215.  

(日本語) 【化学:塩の性質】難溶性塩が溶けにくい理由

Sorry, this entry is only available in Japanese. [本記事は、まだ執筆途中です。他記事の参考情報に使うためだけに、とりあえず簡単に書いています。ご容赦ください。]   難溶性の塩といえば、アルカリ土類金属塩が多いですが、今回は塩が溶けにくくなるメカニズムを解説します。 この記事を作成する過程で関連記事を見つけたので共有しておきます。 水溶性の塩と難溶性の塩 第二族金属とその化合物   溶けにくい塩の特徴 カチオンとアニオンのサイズ(イオン半径)がほぼ同じ イメージ論ですが、塩の結晶としての安定性を考えたときに、同じ大きさのプラスとマイナスが交互にきれいに並ぶと安定な感じがします。二種のイオンが接することなく配列できます。 逆に、たとえは大きなカチオンと小さなアニオン塩の組み合わせでは、小さなアニオンの周辺に大きなカチオンがまとわりつくことになります。これによりカチオンとカチオンが接近していまい、静電反発が生じてしまいます。これが水と混合されると分散し、すなわち溶け易い性質を示します。   イオンサイズ差が小さい多価イオン塩 水は水素結合でモノを溶かしています。これは、OーH結合の分極による水素のδ+で⊖イオンを包み込み、酸素のローンペアδ-を使って⊕イオンを包み込みます。 一方で、塩は⊕と⊖いうより強い結合で相互作用しています。当然ながら、[⊕…δ-][⊖…δ+]の相互作用より、[⊕…⊖]の相互作用の方が強くなります。ましてや、[2⊕…3⊖]とかだとなおさらでしょう。 一般的に多価イオンでも問題なく溶けるのですが、イオンサイズの差があまりなく、このファクターが加わると、余計溶けにくくなります。   アルカリ土類金属と言えば、2価のカチオンで、高周期の元素イオンが不溶の塩を形成しがちです。これのリン酸塩や硫酸塩は、難溶性の性質を持ちやすくなります。   本記事は、他記事の補足情報に使用するために、取り合えずのものとして書きました。現時点ではここまでの内容で失礼します。 詳細図などは、作成中なのでお待ちください。

Carbocisteine and Ethyl-cisteine

Sorry, this entry is only available in Japanese. 薬剤師国家試験では、エチルシステインとカルボシステインの作用機序が良く出題されます。 カルボシステインは気道粘液中のムコタンパクのジスルフィド結合を開裂させる この問題文時々見ますよね?正解は✗です。 カルボシステインは、フコースとシアル酸の量を調製します。 この「~システイン」を構造に基づいて解説します。   ~システイン系薬剤の構造 [上段]Methyl L‐Cysteine、Ethyl L‐Cysteine、Acetylcysteine [下段]L-Carbocisteine 化学構造になれている人なら、「ピン!」ときますが、わからない人だっているかと思います。 分子構造上の最大の違いは、SH基です。 これが作用機序の違いになります。 上段の化合物群は、SH基の還元力を基に薬効を示します! 以下に解説行きます!! 先にメジャーなカルボシステインから行きます!      

(日本語) 【電子求引基・電子供与基】芳香族求電子置換反応でのオルト/パラ、メタ配向性の違い

Sorry, this entry is only available in Japanese. 薬学部に入って有機化学を学び始めると登場する、最初の壁だと思います。 電子求引基と電子供与基 の簡単な理解方法を解説します。 [電気陰性度が高い置換基が、電子を引っ張る]ということは、多くの人が理解できている のですが、 芳香族化合物に置換した場合、必ずしも 高い電気陰性度=電子求引基 ではありません。 もう一度言っておきます、 「芳香族に置換した場合」です! 芳香族に置換している置換基が、芳香環上の電子を引く度合いは、 電気陰性度とは関係ありません!   芳香族に置換した場合、電気陰性度による誘起効果(σ結合の電子求引)よりも、共鳴効果が優先的に影響します。   この特徴を理解するためには、一度頭をリセットし、電気陰性度を無視します。 そして、ベンゼン環に直接置換している原子に着目しましょう。 ポイントは…置換基が持っている軌道です! 芳香環に直接置換している原子が、 空のp軌道を持っている場合、電子求引基 ローンペアを持っている場合、電子供与基 として働きます!   では、芳香族化合物に置換した場合の電子求引基、電子供与基のふるまいの変化を解説します。 ※本記事では「簡便な理解」を優先するため、反応の主要な矢印以外を省略しています。   電子求引基と電子供与基の構造的特徴   芳香環上で進行する反応に対する置換基の効果(活性化基・不活性化基) 芳香族の置換基のことを、活性化基や不活性化基と表現することがありますよね? これは、求電子反応に対して、活性か否かということを意味しています。   ベンゼン環の様な、芳香族化合物上で置換反応が進行する際、2つの反応機構が想定できます。 求核的な置換と求電子的な置換です。   求核置換反応では、何らかの脱離基(LG: Leaving group)が求核種(Nu)と入れ替わります。 この時アニオン中間体が生じるので、電子求引基が置換していれば反応は加速されます。   求電子置換反応では、求電子種がベンゼン環の電子を奪う機構で進行します。 この反応は、カチオン中間体が生じるので、電子供与基が置換して入れば反応は加速されます。     オルト/パラ、メタ配向性(ここ重要!!) 電子求引基がメタ配向性、電子供与基がオルト/パラ配向性といいますが それは、あくまでも 「求電子置換反応において」という前提 があることを忘れないでください。   電子求引基はオルト/パラ位の電子密度を低下させることで、 求電子反応がメタ位でしか進行しないようにしています。   電子供与基はオルト/パラ位の電子密度を上昇させることで 求電子反応がオルト/パラ位で進行しやすくさせています。   電子求引基・電子供与基の強さの決められ方(Hammet値) 電子供与や電子求引の程度は、Hammet値によって決定されています。 Hammet値を見れば細かい強弱は理解することができます。 ケムステにいい記事があるので参照ください。 Hammet則 σ = log(KR/KH) で評価されますが、置換基Rが芳香族上での求電子置換反応を、無置換体Hと比べて促進していれば、マイナスの値をとります。 つまり、小さい方が活性化基となりますね。   ざっくりとまとめましたが、少しでも読者の理解に役立てば幸いです! 最後まで読んでいただきありがとうございました!

(日本語) 医薬品の名前(成分名)にはステム(stem:幹)がある!!

Sorry, this entry is only available in Japanese.  医薬品の名前にはステム(幹)というものがあります。 薬学で医薬品について学習された方であれば、医薬品の成分名には共通項があることを知っていると思います。アトルバスタチン(リピトール)やロスバスタチンのような共通名のことです。 ジェネリックも成分名化が進んでいるため、一般名を忘れつつある現場の薬剤師には、再認識していただきたいですね。 本もあるので紹介しておきます。 宮田直樹編著 ”ステムを知ればクスリがわかる” [amazon_link asins=’4840744254′ template=’ProductCarousel’ store=’kurohara0120-22′ marketplace=’JP’ link_id=’9fee51c2-dd74-11e7-9001-3ba0d21ae8a4′] では本題に。 今回の記事は、ファルマシア2017(53), 297-300.に掲載された 高橋秀依(TAKAHASHI Hideyo)帝京大学薬学部教授 著 ~ステムは医薬品のあいうえお~ を参考にさせていただいております。 Topics & Check Point !! 1. 医薬品の名前について 2. 代表的なステム 3. ステムを活用する 1:医薬品の名前 医薬品の名前には、商品名と一般名(成分名)があります。 冒頭でも出しましたが、リピトールを例に解説します。 商品名:リピトール 成分名(一般名):アトルバスタチン となっており、リピトールはあくまでも会社がつけた商品用の名前です。 また類似した薬でクレストールがありますが 商品名:クレストール 成分名(一般名):ロスバスタチン となっており、例に挙げた二つは、効果が同じスタチン系と呼ばれる薬で「~バスタチン」がステム(幹)とされています。 2:代表的なステム ~アゼパム(azepam) ジアゼパム系 ~アゾラム(azolam) ジアゼピン系 ~プリル(pril) アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI) ~サルタン(sartan) アンギオテンシンⅡ需要体拮抗薬(ARB) ~プラゾール(prazole) プロトンポンプインヒビター(PPI) という風であり、ステムをしっかり理解していれば、医薬品をしっかりと分類でき、薬を覚えるための労力を最小限に抑えることができます。 また、商品名にはステムはありませんが、商品名をつけた理由は、各薬剤のインタビューフォームから確認することができます。 3:ステムを活用する 薬学生は、医薬の名前は成分名で覚えます。最近はジェネリック名も成分名化されているために、ステムを理解することで、薬学部での学習をそのまま活かしやすくなってきています。 薬局の棚も、ステムに従って並べるというのもありだと思います。 (実用性に欠けそうですが…) 学生時代に必死になって覚えた、「成分名」現場でフル活用していきましょう。

(日本語) 速度/熱(平衡)的反応の、エネルギーと生成物の比率

Sorry, this entry is only available in Japanese.  反応座標と計算科学 有機化学をやっていると、よく出てくるのが反応熱を用いた議論ですね。 この熱量で選択性はどうなるのか? 反応は進行するの? これらを理解するには、次の二点をしっかりと理解することが大切です。 平衡反応なのか、速度論反応なのか。   温度と活性化障壁 反応座標の解説については過去記事をご覧ください。 「反応座標」 20kcal/mol以下ならば、室温で反応が進行します。 室温のエネルギーは 数kcal/mol ですが、ボルツマン分布に従うと、特定の割合の分子が、10~20kcal/molのエネルギーを獲得するため、このエネルギーでも反応が進行します。 以上は、加熱が必要です。 30付近になると、「一般的に反応は進行しない」と考えます。     反応速度と生成比 反応条件下における生成物の比率を考察する際には、原料と生成物の反応経路に 可逆性があるか=平衡反応 可逆性がないか=速度論的反応 が重要です。 反応を行っている条件で、正反応の活性化エネルギ障壁、逆反応の活性化エネルギー障壁を超えるエネルギー(加熱)が外部より加えられているかにより決定します。   平衡反応における生成物比 平衡反応は、正反応と逆反応どちらも進行する状態のことです。 原料から生成物に向かう活性化エネルギーを超えており、生成物原料に向かう経路の活性化エネルギーも超えている状態です。 この場合、原料と生成物の比は、それぞれの原料(ΔG)と生成物(ΔG)の熱力学的安定性の差(ΔΔG)に依存します。 http://computational-chemistry.com/blog/2016/01/13/kcal/ こちらのポータルサイトに記述されていますが、 3.0 kcal/mol の差があると存在比が約 99:1 、 1.7 kcal/mol の差があると存在比が約 9:1 0.5 kcal/mol の差があると存在比が約 7:1 になると言われています。 たしか、ΔG = ΔG0 + RTln(生成物/原料) の ΔΔG で求められるはずです。   速度論的反応の生成比 逆反応が進行しない場合逆反応のEaが非常に大きいとき、ガスが発生する場合 または、低温での反応で速度論に従った反応が進行します。 速度論反応は、反応速度定数kの比率で、生成物の比が決まります。 遷移状態のエネルギー差が X kal/mol あった場合 反応の速度比は10のX乗程度の違いが生じます。 また、10℃温度上昇すると、反応速度は2倍になります。   すいません、この先編集中です 引用文献 http://computational-chemistry.com/blog/2016/01/13/kcal/ http://ccc.chem.pitt.edu/wipf/courses/2320_06-files/IB_Kinetics&Thermodynamics.pdf http://www.jsac.or.jp/bunseki/pdf/bunseki2014/201403nyuumon.pdf Click to access kinetics.pdf

(日本語) 【塩の性質】酸性塩・塩基性塩の特徴

Sorry, this entry is only available in Japanese. 塩の性質について 塩の性質を知ることは、医学薬学的に実は大きな意味を持ちます。 高校の化学でも出てくるのですが、その重要性が分からずに、よくおろそかにされます。 Check Point!! ・酸性塩は塩基性水溶液に溶けやすい ・塩基性塩は酸性水溶液に溶けやすい ・ 塩と言ったら最初に思い浮かべるのが、NaCl (塩化ナトリウム)ですね。ただ、塩にもいろいろあるんです。 そもそも塩とはなにか? 簡単に言うと、イオンとイオンが結合したものです。 酸性塩(強酸性物質と弱~中塩基性物質の塩) NH4Cl (塩化アンモニウム:塩酸+アンモニア) 塩基性塩(強塩基性物質と弱~中酸性物質の塩) Na2CO3 (炭酸ナトリウム:2水酸化ナトリウム+炭酸) NaHCO3 (炭酸水素ナトリウム:1水酸化ナトリウム+炭酸) Na2PO4 (リン酸ナトリウム:水酸化ナトリウム+リン酸) Na2(COO)2 (シュウ酸ナトリウム:水酸化ナトリウム+シュウ酸) などが挙げられます。 塩化アンモニウムが酸性である理由ですが まず塩を水に溶解すると NH4Cl → [NH4+] + [Cl-] に解離します。 NH4+はNH3(アンモニア)H+を受けとった状態です。 実はアンモニアはH+を保持しておく力がそこまでありません。 なので、水などに溶けてしまったNH4+は、平衡により NH4+ → NH3 + [H+] となって、酸として働いてしまいます。    

chelate

キレート(chelate)という金属と有機化合物間で生じる相互作用は、薬の飲み合わせなどでよく問題になります。結構な頻度で起こる事なので、科学的な理解が必要であり、国試でも狙われ易いです。 ポイント sp2 キレートとは? 簡単にいえば、ミネラルみたいな金属にS, N, Oのような原子が張りついてしまうというものです。 S, N, Oの特徴としては非共有電子対(ローンペア)を持っているということですね。 金属原子にある電子を受け入れるスペース(空軌道)にこれらの原子がローンペアを与えることで、くっついてしまうためです。 医薬品が金属とくっついてしまうと何が悪いかというと。 薬に使われる金属は「Fe2+」「Mg2+」といった、イオンなんです。身近なイオンといえば、食塩「NaCl」がありますね。 ご存知のように、ミネラルは水に溶けますよね?ミネラルウォーターとかあるように。 一方、医薬品は脂溶性でなければ、血液中に入れないんですよね。 ここで、 ミネラルを「M+」、含窒素医薬品を「N-Med」とします。 医薬品中のNと金属イオンM+がくっつくと「+M-N-Med」になります。 つまり医薬品がイオンになったようになるんです。となると、医薬品が水溶性になってしまいます。 こうなると、血液中に入ることができなくなります。 これがいわゆる ニューキノロン系抗菌薬やテトラサイクリンとカマグ などの相互作用ですね。 体の中にも鉄ってありますよね、血液はもちろん、CYP450など。 一酸化炭素は血中鉄とキレートして、酸素の運搬を止めます。 アゾール系の薬はCYPの鉄とキレートし、酸素を使った代謝を止めます。 ここから、一気に化学的な内容になります。 すべてのローンペアが金属に配位してたら、人はすでに死んでます。 キレートしやすい条件があります。 ・空のp軌道を持った複素原子(S, O, N) C=N、CN、COなど ・多座配位(一分子の中に多くの配位性ローンペア) 理由はバックドネーション 例えば、シメチジンの構造を見てみると…