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pharmacology

(日本語) アラベル(アミノレブリン酸)の作用機序と併用禁忌(光線過敏症誘発薬)の科学

Sorry, this entry is only available in Japanese. (本記事には執筆途中の部分が多々あります、ご了承ください) 病院薬剤師の方と話す機会があり、次の質問を受けたので解説記事を書いてみます。 質問は「腫瘍を可視化するアラベルが光線過敏症を起こす薬剤と併用できないのは科学的にどのような理由なのでしょう?」 でした。私勉強不足でこの薬剤について知識がなかったので、この度勉強してみました。せっかくなので情報をまとめたので、どなたかの参考になればと思います。   アラベルとは まず、アラベルに含まれる有効成分の検索をしましたところ、成分は「アミノレブリン酸」(略:ALA)でした。 構造は以下の通りです。 ん?? 「どうやってこんなものが作用するの??UVも吸収しない(正確には日常的に触れるUVAとUVB)だろうに光線過敏症??」 というのが初めて見た瞬間の感想でした。調べていくといろいろとわかることがありましたので以下にまとめました。   アラベルの適応 悪性神経膠腫の腫瘍摘出術中における腫瘍組織の可視化 添付文書の記載そのままですが、手術で腫瘍を可視化するために使用される薬剤となります。   アラベルの作用機序 ALAを投与することで生体内でプロトポルフィリンIX(PPIX)が生成します。PPIXは400-410nmの青色光線による励起により赤色蛍光を発するので腫瘍が可視化できます。 アミノレブリン酸は腫瘍細胞に取り込まれ、プロトポルフィリンへと代謝されます。腫瘍細胞ではPPIXの生成速度が速く、PPIXからヘムの合成が遅いのでPPIXが腫瘍細胞に蓄積します。 というのが添付文書の内容です。   アラベルの科学 添付文書からは上記のような情報が得られましたが、科学的な情報がほとんど含まれていませんでした。そこで文献サーチに入りました。下記の文献がよくまとまっていましたね。 The Porphobilinogen Conundrum in Prebiotic Routes to Tetrapyrrole Macrocycles 上記の文献でも解説されていますが、下の図に示したように、ALAは生体内の酵素の働きにより二量化してピロール化合物であるピロールプロフィブリノーゲン(PBG)を形成します。さらにPBGが縮合することで、ポルフィリン化合物のウロポルフィリノーゲンが生成します。これがさらに代謝されることで、プロトポルフィリンIX(PPIX)が生成します。   有機化学に精通している人は、縮合方法にKnorrタイプとFischer-Finkタイプの2パターンあることがわかると思います。詳しく知りたい方は以下の文献を参照してもらえればと思います。(時間があるときに解説します) Competing Knorr and Fischer–Fink pathways to pyrroles in neutral aqueous solution   アラベルが光線過敏症を起こしうる薬剤と併用禁忌である理由 冒頭の質問になりますが、一見、光科学的知見からは光の影響を受けなそうに見えるアミノレブリン酸ですが、ポルフィリンへと代謝されて光との反応性を獲得するという機構でした。これによりポルフィリンが光線過敏症を起こす可能性があるために、その他の光線過敏症を起こしうる薬剤と併用禁忌となったのでしょう。 光線過敏症を起こす薬剤の光感受性を増強するなどのメカニズムがあれば科学的に興味深かったのですが、そのような情報は見つけられませんでした。   ポルフィリン症 調べた中で見つかったのですが、ポルフィリン症と言ってポルフィリンが体に蓄積される疾患があり、この疾患では光線過敏症症状が良く発生するみたいですね。つまり、ポルフィリン環はそれ自身に光反応性があり、皮膚障害を引き起こすということですね。   光線過敏症を起こしうる薬剤 光線過敏症を起こす薬剤のリストもありましたのでまとめておきます。赤字はポルフィリン類似物質です。 向精神薬 クロルプロマジン,プロメタジン,ジアゼパム,カルバマゼピン,イミプラミン 筋弛緩薬 アフロクァロン 抗ヒスタミン薬 ジフェンヒドラミン,メキタジン 抗菌薬 ナリジクス酸,エノサキシン,オフロキサシン,シプロフロキサシン,ロメフロキサシン,スパルフロキサシン,フレロキサシン,トスフロキサシン,テトラサイクリン,ドキシサイクリン 抗真菌薬 グルセオフルビン,フルシトシン,イトラコナゾール 消炎鎮痛薬 ケトプロフェン,チアプロフェン酸,スプロフェン,ピロキシカム,アンピロキシカム,アクタリット,ジクロフェナク,ナプロキセン 降圧薬 ヒドロクロロチアジド,トリクロルメチアジド,メチクラン,クロフェナミド,トリパミド,メトラゾン,フロセミド,塩酸チリソロール,ピンドロール,塩酸ジルチアゼム,塩酸ニカルジピン,ニフェジピン,カプトプリル,リシノプリル 抗糖尿病薬 トルブタミド,クロルプロパミド,グリベンクラミド,カルブタミド,グリミジンナトリウム 痛風治療薬 ベンズブロマロン 抗腫瘍薬 5-FU,テガフール,ダカルバジン,フルタミド 高脂血症治療薬 シンバスタチン 前立腺肥大治療薬 タムスロシン 光化学療法薬 8-メトキシソラレン,トリオキシソラレン,ヘマトポルフィリン誘導体 ビタミン薬 エトレチナート,ピリドキシン,ビタミン B12 抗リウマチ薬 金チオリンゴ酸ナトリウム,メトトレキサート 新しい皮膚科学 第三版 13章 物理化学的皮膚障害・光線過敏症 より引用   半減期は2.27時間だが禁忌薬剤とは2週間を空ける ALAはアミノ酸なので、半減期は2.27時間と短いです。 PPIXも4.91時間とそこまで長くない半減期となっています。 とすると2週間という併用回避はかなり長い印象を受けます。血漿からの消失が早いだけであり、皮膚に蓄積してしまうのでしょうか? わかり次第追記します。情報をお持ちでしたらコメントいただけると助かります。   CYPは大丈夫? ポルフィリンと聞いて思い出すのがCYP! ポルフィリンが増えると鉄に配位したりといろいろ影響しそうですが大丈夫なのでしょうか? これについてもまだ情報をあつめれていないので、見つかり次第更新します。     穴だらけの記事で申し訳ございません。 追記をお待ちください。読んでいただきありがとうございました。

(日本語) 乳び胸に対してオクトレオチドを処方する理由

Sorry, this entry is only available in Japanese. 質問を受けましたので、簡潔にまとめます。 今回の質問は、 「乳び胸の治療でサンドスタチン(一般名:オクトレオチド)を使用するんだけど、理由は?あと副作用で消化器症状が出るのはなぜ?」 というものです。 お恥ずかしながら、「乳び胸」という言葉は初めてでした。ということで、疾患の説明から入っていきます。   乳び胸(乳糜胸)とは? リンパ管の一種である「胸管」からリンパ液が漏出し、胸腔に溜まる症状のことを指すようです。 腹腔に溜まる例もある様ですね(乳び腹水に対してオクトレオチド投与が有効であった子宮頸癌)。 腸管から吸収された脂肪の おおよそ70% は腸間膜リンパ管→乳び槽→胸管へと移行していきます。乳び槽のリンパ液の 50~ 90%は小腸及び肝臓由来とされているようです。   オクトレオチドの作用機序と方意 作用機序 ヒトの脳下垂体からは、様々なペプチドホルモン(向腺性ホルモン)が分泌されます。 脳下垂体の上部に視床下部がありますが、視床下部はソマトスタチン(SS)を分泌し、脳下垂体からのホルモン分泌を抑制します。 (そのほかに膵臓ランゲルハンス島細胞や消化管からも分泌) オクトレオチドは、ソマトスタチンの誘導体であり、ソマトスタチン同様に脳下垂体からのホルモン分泌を抑制します。 そのため、脳下垂体から分泌されている成長ホルモンや甲状腺刺激ホルモンの分泌を抑制する目的で使用されます。 このオクトレオチドは、ソマトスタチンレセプター(SSTR)に結合して機能を発揮します。SSTRには1~5のサブタイプが存在しており、親和性はSSTR2>SSTR5>SSTR3の順序です。 それぞれの分布は SSTR2:脳, 腎臓 SSTR5:脳,心臓,副腎,胎盤,下垂体,小腸,骨格筋 SSTR3:脳,膵臓 上記のようになっています。 消化管のSSTRに結合した場合には、ガストリン、セクレチン、コレシストキニンの分泌を抑制し、消化管の運動量を低下させます。 当然消化器に対して副作用も出てしまいます。   処方意図 「消化管の機能を抑えるため」 ズバリこれですね。上述した通り、乳び胸はリンパ液の漏出ですので、消化管からのリンパ液量を減少させることで状態を改善させることができます。 消化管の機能が抑制されれば、消化管の血流量も減少するので、リンパ液の両も減少することが期待できるかとおもいます。   実際にソマトスタチン系の薬剤は、乳び漏出の抑制に使用されており、1990年の初めの報告以降、種々のケースで使用されています。 Reduction of lymphorrhagia from ruptured thoracic duct by somatostatin 左腎尿管全摘術後に生じた乳糜漏の 1 例 乳び腹水に対してオクトレオチド投与が有効であった子宮頸癌 現時点ではここまでの解説とさせていただきます。 また時間があるときに、より良く書き直していきたいと思います。 読んでいただきありがとうございました。

Carbocisteine and Ethyl-cisteine

Sorry, this entry is only available in Japanese. 薬剤師国家試験では、エチルシステインとカルボシステインの作用機序が良く出題されます。 カルボシステインは気道粘液中のムコタンパクのジスルフィド結合を開裂させる この問題文時々見ますよね?正解は✗です。 カルボシステインは、フコースとシアル酸の量を調製します。 この「~システイン」を構造に基づいて解説します。   ~システイン系薬剤の構造 [上段]Methyl L‐Cysteine、Ethyl L‐Cysteine、Acetylcysteine [下段]L-Carbocisteine 化学構造になれている人なら、「ピン!」ときますが、わからない人だっているかと思います。 分子構造上の最大の違いは、SH基です。 これが作用機序の違いになります。 上段の化合物群は、SH基の還元力を基に薬効を示します! 以下に解説行きます!! 先にメジャーなカルボシステインから行きます!      

サルファ剤

Sorry, this entry is only available in Japanese. サルファ剤は、スルホンアミド(sulfonamide)系の合成抗菌薬です。 1932年にアゾ染料のプロントジルに抗連鎖球菌活性が見出され、利用されるようになった抗菌薬です。 サルファ剤の種類 プロントジル スルファジアジン スルファニルアミド スルファメトキサゾール スルファキノキサリン など があります。 ですが、現在医薬品として使用されているのは、スルファメトキサゾールのみです。 スルファメトキサゾールは、トリメトプリムと合剤として使用されます。 この理由は、次の項目を読んでください。 サルファ剤の作用機序 細菌は、パラアミノ安息香酸(PABA)から、DNAの材料であるプリン塩基を合成します。 また、トリメトプリムはジヒドロ葉酸ができる工程を阻害するために相乗効果が期待できます。   パラアミノ安息香酸(PABA) ↓←サルファ剤が阻害 ジヒドロ葉酸 ↓←トリメトプリムが阻害 テトラヒドロ葉酸 ↓ プリン塩基   要するに、細菌が増殖(細胞分裂)するためには、DNAが二倍量になる必要があります。 ですが、DNAを二倍量にすることができなければ細菌は増殖することができません。 DNAのプリン塩基になる前駆物質がPABAですが、これがプリン塩基へと変換する工程を阻害するのがサルファ剤です。 トリメトプリムは、プリン塩基合成の別の段階(ジヒドロ葉酸 → テトラヒドロ葉酸)を阻害するために、相乗効果が期待されます。 よってこの2剤は合剤として使用されるのです。これがST合剤です。   他の抗菌薬との違い サルファ剤の製剤としては、バクタ、バクトラミンがあります。 後発薬品でいえばダイフェンです。 臨床にいたら聞いたことある薬だとは思います。 作用機序でも紹介したように、細胞の生存機能ではなく、細胞分裂を止めるため、静菌的な作用です。 なので、抗菌力は弱く耐性が生じやすいのが問題となる薬剤です。  

(日本語) 降圧薬(高血圧薬)の病態に応じた選び方

Sorry, this entry is only available in Japanese. 降圧薬の正しい選び方 降圧薬といえばARB, ACEI, CCBなどいろいろな選択肢がありますよね。 しかし、これらはどのように使い分ければいいのでしょうが? ・ARBの正しい選び方 ・ACEI ・CCBの正しい選び方 ・β遮断薬の正しい選び方 ・利尿薬 上に並べたもののリンク先に、同じ効果を有する薬剤内での使い分けを記述しています。 ここでは、各グループ間での選択方法をまとめることにしました。 CCB ARB/ACE チアジド系利尿薬 β遮断薬 左室肥大 ○ ○ 心不全 ○ 少量より ○ ○ 少量より 頻脈 非DHP系 ○ 狭心症 ○ ○ 攣縮に注意 心筋梗塞後 ○ ○ CDK(尿蛋白-) ○ ○ ○ CDK(尿蛋白+) ○ 脳血管障害慢性期 ○ ○ ○ 糖尿病/メタボリックシンドローム ○ 骨粗鬆症 ○ 誤嚥性肺炎 ACE 高血圧症ガイドライン2014より  

(日本語) カルシウムチャネルブロッカー(CCBs)の使い分け~受容体の選択性に基づく、不整脈、狭心症、高血圧への薬剤選択方法~

Sorry, this entry is only available in Japanese. 降圧薬の正しい選び方 ・ARBの正しい選び方 ・ACEIの正しい選び方 ・CCBの正しい選び方 ←この記事ではこれを解説します ・β遮断薬の正しい選び方 カルシウムチャネルブロッカー[calcium channel blockers (CCBs)]  カルシウムチャネルブロッカー(CCB)は、臨床でもよく使用される薬剤です。血圧を下げるための降圧薬として使用されていたり、頻脈性の不整脈を改善するために使用されたりしています。 CCBの種類は、ジヒドロピリジン系と非ジヒドロピリジン系に大別されます。 いずれのCCBも、血管平滑筋や心筋などで、カルシウムチャネルを阻害し、血管の収縮を阻害することや、心筋の刺激伝導系を阻害することで薬効を示します。 Check Point!! ・受容体のサブタイプを把握 ・腎保護作用、心臓選択性を使い分ける 今回、CCBsのreview 「Discovery and Development of Calcium Channel Blockers.」 と 「Ca拮抗薬とATPの抗不整脈作用」小野克重 を参考にしました。大変良くまとまっている文献なので、専門家の方は一度読んでおくとよいかと思います。 では、内容に入っていきます。 CCBの受容体サブタイプ一覧 カルシウムチャネルは、構成部位の違いで分類されています。大きな分類として、L, T, Nなどの分類があります。教科書レベルでは、「ジヒドロピリジン(DHP)系のCCBはL型を遮断する」と学習するかと思いますが、もっと細かい分類を知っておきましょう。 構成サブユニットのサブタイプと発現部位を以下の表(Table 1)にまとめました。 引用Discovery and Development of Calcium Channel Blockers.   ジヒドロピリジン(DHP)系 第一世代:短い作用時間 ニフェジピン(アダラート)、ニカルジピン(ペルジピン) 第二世代:長い作用時間 ニルバジピン(ニバジール)、ニソルジピン(バイミカード)、ニトレンジピン(バイロテンシン)、マニジピン(カルスロット)、ベニジピン(コニール)、バルニジピン(ヒポカ)、エホニジピン(ランデル)、フェロジピン(スプレンジール、ムノバール)、シルニジピン(アテレック)、アラニジピン(サプレタス、ベック) 第三世代:長い作用時間、長期使用しやすい アムロジピン(アムロジン、ノルバスク)、アゼルニジピン(カルブロック) 非ジヒドロピリジン(non-DHP)系 クラスⅣ不整脈薬 ベラパミル(ワソラン)、ジルチアゼム(ヘルベッサー)   CCBの各疾患や病態に対する使い分け CCBはカルシウムチャネルを阻害する薬剤ですが、心臓と血管のカルシウムチャネルいずれを阻害するかで、薬効は変化します。 Table 1に、カルシウムチャネルの分類を示しましたが、正直 大切なのは、L型(Cav1.2)、N型、T型の3種です。 ジヒドロピリジン系および非ジヒドロピリジン系のCCBが選択的に作用するのは、Cav1.2であり、DHPは平滑筋への選択性が、非DHPは心筋への選択性が高いとされています。 (詳細は、本記事の下を) ジヒドロピリジン系のCCBの中には、N型やT型にも選択性を持つものがあります。特にT型は、腎臓(ネフロン)の輸出細動脈にも存在しているため、T型の阻害作用を併せ持つ、CCBsは腎負荷の軽減が期待できます。 ・心筋選択性が高く、不整脈に使用(ペースメーカー) ベラパミル(ワソラン)、ジルチアゼム(ヘルベッサー) ・冠攣縮性狭心症に使用される(心筋選択性+血管平滑筋選択性) ジルチアゼム(ヘルベッサー)、ニフェジピン(アダラート) ・L+T型チャネル(Cav3.2)阻害効果(腎保護、陰性変時作用があり反射性頻脈を抑制) L+T:エホニジピン(ランデル)、アゼニルジピン(カルブロック)、シルニジピン(アテレック) L+T+N:シルニジピン(アテレック)、ベニジピン(コニール)   CCBsの化学的特徴 Science Point!! ・中性のDHPはCav1.2b(平滑筋)を選択的に阻害! ・ベラパミル/ジルチアゼムは、開口頻度の高い、同房結節、房室結節で機能 ・DHPは、浅い電位の受容体(平滑筋)選択性が高く、高電位(心筋)受容体への選択性が低い DHPは、カルシウムチャネルの外側に結合して受容体を阻害します。 一方、ベラパミル、ジルチアゼムは、Caチャネルの開口頻度が多い部位で効果を示す。 ベラパミル、ジルチアゼパムは生理的pHでは、イオンであり、細胞内部からチャネルを遮断します。そのため、高頻度に開口している同房結節、房室結節でよく機能します。 引用「Ca拮抗薬とATPの抗不整脈作用」小野克重 私の仮説ですが、 おそらく、DHPの結合領域が脂溶性なのでしょうか? そのため、生理的pHでイオンであるベラパミルやジルチアゼパムは、DHP結合部位に結合できないという仮説は立てることができます。     Synthesis and biological evaluation of novel N3-substituteddihydropyrimidine derivatives as T-type calcium channel blockers and their efficacy as analgesics in mouse models of inflammatory pain Synthesis of new N3-substituted dihydropyrimidine derivatives as L-/T- type calcium channel blockers 最後まで読んでいただきありがとうございました。

(日本語) βラクタム系抗菌薬

Sorry, this entry is only available in Japanese. 医療機関ではよく使用されるβラクタム系抗菌薬についてまとめてみます。 β-ラクタム系抗菌薬の特徴 抗菌薬の中でも、細胞壁合成を阻害するタイプの抗菌薬です。 Check Point!! ・細胞壁合成阻害薬 ・古い世代ほど陽性菌に効く ・陰性菌は、エンドトキシン豊富で重症化しやすい 作用機序 細胞壁合成の最終段階で機能するトランスペプチダーゼを阻害することで、殺菌的な作用を示す。 時間依存型の薬で一日三回で服用するものが多い。 セファロスポリン系 「セファ」がつく薬です。 第一世代セファロスポリン 注射:セファロチン、セファゾリン 経口:セファレキシン、セファトリジン、セフロキサジン、セファクロル、セファドロキシル 第二世代セファロスポリン 注射:セフォチアム 経口:セフロキシムアキセチル、セフォチアムヘキセチル 第三世代セファロスポリン 注射: ①黄ブ、緑膿両方に適応なし セフォタキシム、セフメノキシム、セフォジジム ②黄ブに適応 セフトリアキソン ➂緑膿に適応 セフォペラゾン ④黄ブ、緑膿両方に適応 セフタジジム、セフピロム、セフェピム、セフォラゾン 経口:セフテラムピボキシル、セフィキシム、セフポドキシムプロキセチル、セフジニル、セフジトレンピボキシル、セフカペンピボキシル セファマイシン系抗菌薬 ラタモキセフ、フロモキセフ 第二世代セファマイシン セフメタゾール 第三世代セファロスポリン セフブペラゾン、セフミノクス オキサ型セファロスポリン ラタモキセフ、フロモキセフ カルバペネム系抗菌薬 イミペネム、パニペネム、メロペネム、ビアペネム、ドリペネム、テビペネムピボキシル ペネム系抗菌薬 ペニシリン系とセフェム系の特徴を活かすように設計された抗菌薬 ファロペネム モノバクタム系抗菌薬 βラクタマーゼに安定であり、好気性グラム陰性菌に選択的 アズトレオナム、カルモナム 好気性グラム陰性菌とは ナイセリア、大腸菌、サルモネラ、赤痢、セラチア、エルシニア、ビブリオ、エロモナス、シュードモナス、レジオネラ βラクタマーゼ阻害薬 クランブラン酸、スルバクタム、タゾバクタム スルタミシリン(スルバクタムーアンピシリン)   では、β-ラクタム系抗菌薬を科学的に分析してみましょう! Science Point!! ・グラム陽性菌は、古い薬でも効く ・グラム陰性菌には、外膜があり、薬が通過しにくい!! ・ラクタムは、アミドであり高い水溶性 緑膿菌などのグラム陰性菌には、細胞質幕の外に外膜が存在し、旧世代の薬は効かなかった様です。 フィニバックス開発物語(塩野義製薬 西谷 康宏 様) この文献のイントロが参考になったので興味ある方はどうぞ。

anti-allergy-drug

アレルギーの治療に使用される薬の作用機序に基づいて分類すると、 抗ヒスタミン薬(H1ブロッカー) メディエーター遊離抑制薬 トロンボキサンA2合成酵素阻害薬 ロイコトリエン拮抗薬 Th2サイトカイン阻害薬 があります。 抗ヒスタミン薬(H1ブロッカー) Check Point!! ・一世代は、中枢に行くので眠くなる ・二世代は、比較的中枢に行きにくい&メディエーターを抑える ・ロラタジン、フェキソフェナジン、エピナスチンは極めて眠くなりにくい 1世代 ・エタノールアミン系 ジフェンヒドラミン、クレマスチン ・プロピルアミン系 クロルフェニラミン、トリプロジン ・フェノチアジン アリメマジン、プロメタジン ・ピペラジン系 ホモクロルシクリジン、ヒドロキシジン ・ピペリジン系 シプヘプタジン 2世代 ケトチフェン、アゼラスチン、オキサトミド フェキソフェナジン、ロラタジン、エピナスチン メキタジン、エメダスチン、エバスチン、セチリジン、レボセ チリジン、ベポタスチン、レボガバスチン、オロパタジン 一世代の薬は抗ヒスタミン作用に加え、抗コリン作用もあり結構使いにくい薬となってます。かつ、中枢にも移行しやすく、眠気を示し易いです。二世代の抗ヒスはこれを改良したものとなっています。ケトチフェン、アゼラスチン、オキサトミドは二世代の中でも眠気が出やすいとされています。これに対して、フェキソフェナジン、ロラタジン、エピナスチンは眠気が出ないといわれます。 これらの、抗ヒスタミン薬は主としてⅠ型アレルギー疾患に使われる薬です。アレルギーといってもいろいろありますが、抗ヒスタミン薬が使用されるのは、鼻閉、皮膚炎、蕁麻疹、花粉症をはじめとする、Ⅰ型のアレルギー疾患に対してです。 アレルギーの分類については別の投稿を参照お願いします。 これらの治療としては、予防的に使用することが最も理想的であり、しばらくの間使用することが大切です。特に二世代薬のケミカルメディエーターの遊離抑制活性を活かすには、2-3週間の服用が必要です。 Ⅰ型アレルギーでは、肥満細胞からヒスタミンが放出されます。放出されたヒスタミンが、ヒスタミン(Gi)受容体を刺激することで、血管拡張や血球の遊走が引き起こされ腫れや赤みになります。これを防ぐことがこの薬の目的です。しかし、ヒスタミン受容体は、脳の覚醒、興奮に関与しているため、この需要体をブロックしてしまうと、眠くなってしまいます。 Science Point!! ・ヒスタミンはヒスチジンから作られていることもあり、イミダゾール環を持つ ・抗ヒスタミン薬にも、含窒素芳香環が多い 抗ヒスはある程度脂溶性がないと効果がないが、眠気がでてしまう諸刃の剣である。 花粉症の治療方法についても書いてあるので、参照ください。 メディエーター遊離抑制薬 Check Point!! ・ケミカルメディエーターの遊離抑制には2-3週間の服用が必要 ・急性効果に乏しい ・トラニラスト、ぺミロラストは妊婦に禁忌 クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、アンレキサノクス、ぺミロラスト、イブジラスト Science Point!! ・ ・ explanations トロンボキサンA2阻害薬 Check Point!! ・拮抗薬は「トロ」 ・ トロンボキサンA2合成酵素阻害 オザグレル トロンボキサンA2拮抗薬 セラトロダスト、ラマトロバン Science Point!! ・安息香酸様の構造を持つものが多い ・ぺミロラストは、COOHの代わりにテトラゾールを持つ 安息香酸様の構造を持つため、カリウム塩やナトリウム塩といった、塩基性塩が製剤である。 ロイコトリエン拮抗薬 Check Point!! ・「ルカスト」 ・気管支喘息と鼻閉といった平滑筋の収縮が原因となる症状に使用 プランルカスト、モンテルカスト ロイコトリエンは、強力に平滑筋を収縮させる。これらの薬は、その受容体であるロイコトリエン受容体を遮断するものです。 私が昔にふと、「平滑筋が収縮するのに鼻閉になるのか?」と思ったことがありますが、これは収縮する平滑筋が、鼻の血管の出口だからです。その上流である鼻腔の血管は充血します。 この薬で、血液の出口を開くというイメージです。 Science Point!! ・脂溶性(LTに脂溶性が近いため)があり、CYP3A4で代謝される アラキドン酸系統をターゲットとする薬は、脂溶性が高いことが多いです。 Th2サイトカイン阻害薬 スプラタスト Th2とは、Th0から分化した体液性免疫細胞のことです。このTh2は、IL-4,5やB細胞の抗体産生を促進しますが、スプラタストはこの機能を抑制します。

β遮断薬(βブロッカー)

β遮断薬(βブロッカー)は、交換神経系の受容体をターゲットとするため、効果が多岐にわたります。 高血圧、狭心症、不整脈が主に挙げられます。しかし、β受容体は糖代謝にも関与していることから、使用する上でいくつかの注意点があります。 β2受容体(Gs)を刺激することで、平滑筋の弛緩が起きます。 (作成中)