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実務-その他

(日本語) フードファイターの健康(消化管機能・便・体重)について調べてみた!!

Sorry, this entry is only available in Japanese. 医療系の人に限らず、「フードファイターの胃や、消化管機能ってどうなってるの?なんで太らないの?」と考えたことがある人は間違いなく多いと思います。 私個人としては、太らないことに関しては、栄養吸収能力の停止と腸内細菌の過剰増殖やなどが原因かなと考えてきました。 この件について私が知りたいこととしては、 1.胃の膨張による、他内臓の変形がおきていないか 2.糞便中の栄養成分量と腸内細菌量 とかでしょうかね? この周辺の情報を調べてみることにしました。   フードファイター(competitive eater)とは?? これについては説明する必要はないと思います。 めちゃくちゃ食べる人ですね!! 英語ではcompetitive eaterと呼びます。   フードファイターの胃 ちょっと面白い動画があったのでシェアしておきます。ホットドッグ69個を食べるフードファイターの胃を再現したものです。フードファイトで食べられる量はやはりすごいものですね。   なんとレントゲンの画像もありました。Are Eating Competitions Dangerous? より引用しました。 驚愕ですね…胃は横隔膜の下に位置していますので、肺は思ってたほど圧迫している感じはないですね。しかし肝臓や小腸大腸はかなり圧迫されているのではないのでしょうか?   フードファイターの便について 一般人とフードファイターで同じものを食べた場合に便の中の栄養素量はどのようになっているのでしょうか? 消化管の通過速度と栄養素吸収の関係も気になるところです。 こちらは現在調査中です。   まとめ:フードファイトはやはり危険 この内容あまり研究が進められてない感じがします。 メディアに出ているフードファイターは体系などは特に普通であることから、検査値的には問題がなさそうですが、多量に食べたものを戻したときに気道が詰まったり、臓器が破裂することも危惧されることから、やはり過食は危険であることに変わりはないですね。 情報が見つかり次第リライトしていきます。

(日本語) 下痢の時にお尻がヒリヒリと痛くなる理由

Sorry, this entry is only available in Japanese. 「下痢の時に、お尻が痛い!!」そんな経験ございませんか? 下痢の時って、別に血は出ていないのに、「切れ痔か?」というほどの痛みがあると思います。 今回の記事ではその原因について言及してみたいと思います! まずは参考資料です。 参考資料 水・電解質の吸収,分沁機構とその異常 花井 洋行, 金子 榮藏 (日本内科学会雑誌1996 年 85 巻 7 号 p. 1034-1041) 胃・十二指腸重炭酸イオン分泌 竹内 孝治 日本薬理学雑誌 (1996 年 108 巻 6 号 p. 281-293) この2報は日本語で読みやすいので、ぜひ目をお通しください!   下痢の時に肛門が痛くなる理由 実はこの記事はtwitterで目にしたこんなツイートから書くことを決めました。 確かにそれっぽそう! 暇な科学者いたら、pH試験紙で確かめてみてほしい。 https://t.co/BJUoczWRHi — 化学系薬剤師Takashi@博士・理系とーく (@TKurohara) February 7, 2019 ふむふむ、下痢がアルカリで肛門粘膜が溶けるということですね!確かに理にかなっているし納得できます。ということで情報を整理してみました。   小腸のpHは7~8以上と塩基性 ヒトの胃液は酸性で、pH=1ぐらいということは知っている方が多いと思います。人体の構成を考えると、胃で酸性になった食べ物は腸から糞便になるまでに中和される必要があります。実は、小腸で分泌させる「腸液」が塩基性であり、これが胃酸を中和しています。   腸内のpH変動(十二指腸→空腸→回腸→大腸) Evansらの報告「Measurement of gastrointestinal pH profiles in normal ambulant human subjects.」では回腸付近でpHが8付近まで高くなり、大腸にかけてpH=7に戻っていくという研究結果を得ています。 しかしこの研究は腸のどの部位でpHが変化しているかがざっくりとしかわかっていませんでした。 そこで、横浜市立大の飯田先生らがpHカプセルを使って正確な腸の位置とpHの変化を決定する研究に挑戦したようです。「A new non-invasive modality for recording sequential images and the pH of the small bowel.」という文献で結果が報告されていると思いますが、ライセンスがなく読めませんでした。結果としてpHは7.2~8.1が観測されたようです。 ここからは私の勘ですが、回腸付近で便のpHは8付近まで上昇するみたいですね。   下痢便のpHを測定している文献は見つけられなかったが、下痢の時にはアシドーシスになる 下痢便のpHを測定している研究は「これ」というものは見つけられませんでしたが、pH補正のガイドラインとかでも時々書かれているように下痢の時にはアシドーシスが起きます。ただし、積極的に中和剤を投薬するほど重症化はしないみたいですね。     現時点ではこれぐらいにさせていただきます。そのうちリライトして、記事をきれいにします。 下痢の種類 最後に、下痢の種類をまとめておきます。 浸透圧性下痢 塩類下剤(硫酸塩,燐酸塩),マグネシウム 侵出性下痢 腸粘膜障害のため粘膜の浮腫,充血,潰瘍形成など 分泌性下痢   腸管運動異常による下痢 甲状腺機能亢進症や過敏性大腸症候群,迷走神経切断術,カルチノイド症候群,回盲部切除術,糖尿病神経症など  

(日本語) 新生児・授乳婦・妊婦に使用するリン酸水素カルシウムがミルクに溶けない理由

Sorry, this entry is only available in Japanese. 「リン酸水素カルシウムをよく新生児に与えるんだけど、ミルクに溶けなくて…」 今回、間接的にこのような質問を受けました! では、この問題の化学とその対策を考察していきます!! 臨床現場におけるリン酸水素カルシウムとは? まずは、リン酸水素カルシウムが臨床的にどのようなものかを見ていきましょう!! 臨床上の使用目的 下記代謝性骨疾患におけるカルシウム補給 くる病、骨粗鬆症、骨軟化症 妊娠・授乳時におけるカルシウム補給 添付文書より抜粋 リン酸水素カルシウムは、基本的にカルシウムの補給用として利用される製剤です。 今回の質問では、新生児のカルシウム不足に対して用いる時に、ミルクに溶かすことができないということですね! リン酸塩を用いる利点 とくに早産児などでは、骨のカルシウム量とリンの貯蔵量が低下していることが多く、その補給としてリン酸カルシウムが用いられているようです。 詳細が気になる人は 「早産児に対する母乳のカルシウムおよびリン補充」 この文献とか読んでみてください。 リン酸水素カルシウムは、骨の成分そのままであり、これを飲ませることでカルシウムとリン酸の両方を補充するというものですね! ですが、骨になる成分です、そもそも水に溶けやすいものじゃないですね。 骨が水に溶けやすかったら、みんな骨粗鬆症です。 リン酸とカルシウムを分けて投与して、体内で塩にしてしまうという、補充戦略はNGなんでしょうか?? 注射だと血管に塩が析出するからNGですが、内服なら… ※効果を検討している文献が無いか調べて、見つかれば追記します!! リン酸水素カルシウムの物性 本品は白色の結晶性の粉末で、におい及び味はない。 本品は水、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほ とんど溶けない。 本品は希塩酸又は希硝酸に溶ける。 添付文書より抜粋 添付文書にも書かれていますが、水に全然溶けません。 塩の化学がわかっていれば簡単なのですが、塩酸のような酸性の溶液には溶かすことができるんです。 酸に溶けるメカニズム ここで物性を復習しましょう! 過去記事の「酸性塩・塩基性塩の性質」や「難溶性塩が溶けにくい理由」を参照ください! リン酸水素カルシウムは、リン酸(中程度の酸)と、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)の塩です。つまり、リン酸水素カルシウムが水に溶けた場合、リン酸塩の一部がプロトン(H+)を受け取ることで、水のpHはアルカリに偏ります。つまりリン酸水素カルシウムが水に溶けたとすると、[OH-]が作られ易いのですね!! 実際には、リン酸水素カルシウムほとんど溶けないと言いつつ僅かに溶けてます。 だったら簡単、リン酸水素カルシウムを溶かすことで発生する[OH-]を[H+]で打消してしまえばOKです。平衡が偏り、どんどん溶解がすすみます。 つまり、酸性の溶液にならば、リン酸水素カルシウムは溶けます。 人がリン酸水素カルシウムを飲んだ時には、胃酸で溶けてるんですね。この薬。 (腸で析出しないんでしょうか??) 本題の乳児への投与ですが…、ミルクボトルに詰まるなら… 塩酸に溶かして飲ませればいいんですね!! いやいやいや…、無理無理。塩酸を飲ませることなんてNGだし、そもそも病院にないわ! ということになります。このケースの場合は、違うカルシウム剤を用いるのがいいですね!! では最後に替わりに使えそうな製剤を考えてみます。 リン酸水素カルシウムの替わりに… リン酸塩が溶けにくいので、 アスパラギン酸カルシウム(アスパラ-CA) であれば、溶けやすいと思います。 乳酸カルシウム も行けると思いますが、添付文書には「徐々に溶ける」となっているので、少し溶かす努力が必要そうですね。 これらが替わりの薬として挙がってくるでしょう。 ですが、ミルクはカルシウム含有量が高いと思うので、共通イオン効果で水よりは若干溶けにくいかもしれません。 ただリン酸も別の形で補給する必要があると思います。 追加情報や図が完成したら追記します。 読んでいただきありがとうございました。

(日本語) 【注射剤の変化】遮光が必要な注射剤一覧 光による分解の機構

Sorry, this entry is only available in Japanese. 注射剤って時々遮光しなければならないものや、あらかじめ遮光バッグに入っているものがあります。 国試でも出題されるので、覚えていたりはするのですが、ただの暗記って面白くありません。 そこで、注射剤の中の分解される成分について知見・考察をまとめてみました。 投与時に遮光が必要な注射剤輸液一覧   ビタミン剤 ビタミン類は光や熱で分解されやすいものが多いので注意が必要です。 ビタミン類の光分解だけで記事が書けそうなので、そのうち書きます。文献だけ羅列しておきます。 ビタミンを含有する製剤には、エルネオパ、オーツカMV、ケイツーN、ビーフリードなどがあります。 お役立ちメモ   【脂溶性】ビタミン E, Kの光分解(A,D?) ビタミンE:トコフェロールの酸化生成物と代謝産物 ビタミンK:安定性実験、ビタミンK1の光分解と安定化(第1報) 【水溶性】ビタミンB2、B6、B12、Cの光分解 ビタミンB2の光分解:Photo, thermal and chemical degradation of riboflavin ビタミンB_6の光および熱反応生成物の解析 ビタミンB12:Photolysis of cyanocobalamin in aqueous solution ビタミンC:L-アスコルビン酸の光分解に関する研究, 分解機構は見つかりませんでした   イリノテカン カンプト点滴静注100mg 文献を調べてみたところイリノテカンの光分解産物が報告されていましたので、分解の機構を考えてみました。あまり自身はありません。ご指摘がありましたら教えていただけると幸いです。「へぇー」ぐらいでご覧ください。 ※機構について確証はございませんので、重要な場で使う場合には自己責任でお願いします。   シスプラチン シスプラチン注 配位子の塩素が水酸基と置換するということです。 Decomposition of cisplatin in aqueous solutions containing chlorides by ultrasonic energy and light この文献に載ってそうですが、私は入手できないので、他の文献を見つけてから書き直します。   ダカルバジン ダカルバジン注用 血管痛を引き起こす代表選手。詳細は過去記事ダカルバジンの光分解機構を参照ください。 Causative agent of vascular pain among photodegradation products of dacarbazine, J Pharm Pharmacol, 2002, 54, 1117-1122. Dacarbazineの光分解によって生成する発痛物質の探索, 臨床薬理, 2001, 32, 15-22.)   ミカファンギン ファンガード点滴用 詳細は過去記事ミカファンギンの光分解機構と分解生成物の考察をご覧ください   ゲムツズマブオゾガマイシン マイロターグ点滴静注用5㎎ IFを読むと「遊離カリケアマイシン誘導体の増加が認められた」という記載があります。 ゲムツズマブオゾガマイシンは、カリケアマイシンとモノクローナル抗体がくっついたものです。リンカー部分には、ヒドラゾンやジスルフィド結合が含まれているので、光によって直接的または、活性酸素を介してこれらが切れた可能性が考えられるかと思います。   タラポルフィンナトリウム 注射用レザフィリン100㎎ ポルフィリンから成る医薬品です。まさに光の影響を受けやすそうですが… 固体では安定だか、水溶液+光条件では24時間で90%以上が分解するようです。 文献に関してはまだ見つけることができてないので、今後情報を追加してきます。     以上、現時点では文献リンクなどの情報だけをまとめさせていただきました。 細かい図などの解説は、今後書いていきたいと思います。