はじめに言っておきますが、
研究に学力は不要と言っているわけではありません
あるには越しませんが、発想力や観察力の方が研究を進めるためにはとても大切です。学力と知識は、研究者にとって”目”になると思います。研究で起こることは目に見えないものであり、それを解き明かすために知識が必要だからです。
ただ!!普段研究をやってて、「行動力って大切だな。」「観察力って大切だな」と思うことがよくります。なので、知識よりも相対的にもっと大切な能力をまとめてみることにしました。
研究を進めるにはどんな能力が必要か????
①責任感があれば、観察力は身に付く
昔とある講演で
「その実験は世界であなた一人しか観察していない。それを見逃したら、その実験結果や生成物はなかったことになる」
この言葉はものすごく響きました。実際そうですよね、僕は常にこれを意識しています。この考えがあると、必然的に観察力はついてきます。観察力があれば、新しい発見の糸口を引き寄せることができます。
②とにかく実験してみる行動力
有機化学系のみならず、生物系の研究においても一緒かもしれません。とにかく手を動かして、前に行くことが大切です。実験がうまくいかないということがわかることも新たな知見なんです。
失敗=前進
ですよね。とにかく手を動かして、結果をよく吟味し、周りとディスカッションすることで、新たな活路が見出せることはよくあります。
③周囲とディスカッションする
研究を進めるためにはとても大切なことだと思います。自分が人と話して思うことですが、人の研究には結構意見を言えます。つまり、人に意見をもらうと、いいアドバイスが得られることが非常に多いんです。
また、日ごろからディスカッションをしていると、質疑応答の力もつくので、特に先輩との会話は大切にすべきだと思います。
④ストレスを与えない
ストレスと疲れは、視野と発想力をつぶしてしまいます。研究を円滑に進めたければ、ストレスの量をしっかりと考えることが大切です。
研究に限らず、仕事でもですが、人の上に立つ人は、
ついて来させるのではなく、人がついて来たくなる
姿勢を意識すべきだと思います。
⑤研究意欲
研究がつらい、やりたくない、辞めたい
研究者が一番出会う課題かもしれません。
そんな時僕は、研究の出口を確認します。何のための研究か?これが達成できれば何が可能になるのか?
博士、修士、学士(学部)の研究者の違い
博士、修士、学士(学部)の研究者を比べると、上に修士からはかなり実験に責任と目的意識を持つようになります。
博士となると、世界の研究に目を向け、
今の研究から問題を設定し解決する能力
が問われます。つまり問題設定能力と解決能力が必要です。
修士は、与えられた問題などを解決する能力が必要ですね。
与えられた課題と解決する力を培い、外部に公開する水準のデータを取得する能力が求めらます。
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「博士号とは」